Googleが先日発表した動画生成AI「Veo2」は、その少し前に発表されたOpenAI「Sora」の性能を大きく上回ることに成功した。その理由は比類なきデータ量ではないかと考える。AI開発においてデータは「化石燃料」と言われるほど希少であり、Googleは自社のAIを作るために、二、三十年前から自らのプラットフォームを育て上げ、膨大なコンテンツを着実に蓄積してきた。すごい先見の明である。「ググる」とかいう行為(言葉)が当たり前になっているのは、我々が無意識にGoogleのデータ蓄積に寄与していることを意味する。これが今回のOpenAIを大きく上回ることにつながっている。そう、「YouTube」である。Youtubeという世界最大級の映像資源群を自在に活用できるのは明らかな強みである。
また、chatGPTのT,Transformerが昨今の生成AIブームを作っているわけであるが、このアーキテクチャーを作ったのもGoogleであり、"Attention Is All You Need"という論文はAI界隈で一番有名である。競争激化のAI界、最後に勝ち抜くのはGoogleであるのかもしれない。